最終更新日 2024年2月20日
部下が思うように行動してくれないと、悩んでいる上司の方は多いのではないでしょうか?
また、伝えたことだけ行動することにとどまるのではなく、より良くしていくために自ら進んで行動できる部下が欲しいと望む上司の方も多いかも知れません。
この記事では、部下が主体的に働くための心理的な面を解説し、どのようにしたら部下が自主的に働くのか?その方法をお伝えします。
部下のモチベーションの正体
部下が自主的に働くためには部下のモチベーションが重要になります。モチベーションには2種類あって、内発的動機付けと外発的動機付けです。
外発的動機付けとは、外からの刺激によって相手を動かすことです。例えば、罰を与えたり、指示命令する行為となります。これは部下が自ら考えて行動すると言うよりは、上司に考えを押し付けられて行動することになります。
そのため、部下は消極的な行動となりがちで、自主的に働くのには程遠くなります。それに対して内発的動機付けとは部下が内側から動機づけられて行動することです。例えば、営業成績を上げたいため、毎朝ロープレを行うといった行為です。これは、自主的に働いていると言えます。
内発的動機付けを構成する3つの要素
では、この内発的動機付けを構成する要素とは何でしょうか?
次の3つとなります。
「自己信頼感」
「自己進行感」
この進んでいる感覚が、自分の目標や願望に対してもっとやりたいと言う願望を大きくする作用を施してくれます。
「自己達成感」
内発的動機付けを構成するもう1つの要素
内発的動機付けの3つの要素だけでは自主的な行動は継続できません。自主的に働いて貰うために必要な外発的要素として「評価」があります。
研修の場などで何のために働いているのかと問いを立てると「休みと給与のため」と答える人を見かけます。これは、自分の労働に対しての正当な評価を望んでいると言えます。ということは、いつも昇給昇格をさせていかなければなりません。これは現実的ではありませんよね?昇給昇格も大切なモチベーションの要素ではありますが、自主的に働いて貰うためには、部下の内発的動機付となる自己信頼感・自己達成感・自己成長感に対して、課題を設定し、その行動を評価してあげることは普段から出来ます。この行為は、部下が自主的に働く事を促してくれます。
例えば課題に対して「この課題であれば君の過去の実績から行っても達成可能だと期待しているよ。」「〇〇君今どのくらいの仕上がりかな? なるほど、しっかりと達成に向けて一歩ずつ段階的に進んでいるね。」「さすが自分の立てた目標に対しては達成してくるね。」等と声をかけることができます。また昇給昇格に代わる表彰やねぎらいの手紙を渡すなど、工夫次第では部下が望む評価をしてあげる事は不可能なことではありません。
まとめ
部下が自主的に働くために必要なこととは、部下のモチベーションを高めるという事であり、それには内発的動機に対して「承認」という外発的動機付けをする事です。
この内発的動機+外発的動機で部下のモチベーションを高め、仕事に対して君だったらどう考えるか、どう行動するかの問いを立て、部下自身に考えてもらうということが自主的な働きをする部下を育成するポイントと言えます。
また自主的な働き方ができるようになると、今度は主体的に働くようになってほしいと願うと思います。そこまで部下を引き上げる際には、上司から目の前の仕事に対しての目的を部下へしっかりと伝えていくことが必要です。なぜこの仕事をやるのか、何のためにこの仕事を依頼するのかの意図を考えてもらえる関わり合いが必要となってきます。
まずは、部下のモチベーションを高める行動を積み重ね、主体的に働く部下を育成していきましょう。