MENU

じぶんのこと

自分の心のコップ、いま何で満たされていますか? ― ストローク理論で学ぶ、自分との向き合い方 ―

最終更新日 2025年9月16日

こんにちは、矢島です。
ひとのことでは、「わたし」らしく、笑顔でイキイキと過ごせるための学びの情報を発信しています。

「どうしてあの人は、私のがんばりに気づいてくれないのだろう…」
「わたしだって、こんなにやっているのに…」

そんな思いが募って、つい相手にきつい言葉を投げかけたり、話しかけられても聞こえないふりをしてしまったり…。
あとで「ああ、またやってしまった…」と自己嫌悪に陥ること、ありませんか?
私にも、何度もあります。

たとえば、
SNSで誰かの“キラキラした投稿”を見て「私は何をしているのだろう」と落ち込んだとき。
職場で、頑張って仕上げた資料がスルーされたとき。

そんな小さな「気づいてほしかった」「わかってほしかった」が満たされずに積み重なると、心の中にじわじわと寂しさや不満がたまっていきます。

実はそれ、心の中にある“承認のコップ”の状態が関係しているかもしれません。

このコラムでは、皆さん自身の心のコップの状態を見つめなおしながら、「ストローク理論」を使って、自分でやさしさを注いでいく方法をお伝えします。
ぜひ参考にしてみてください。

ストロークとは?

ストロークとは、カナダの精神科医エリック・バーン氏が提唱した心理学の概念で、「人が他者から存在を認められる行為や言葉」のことを指します。
簡単にいえば、人と人との間で交わされる“心のやりとり”です。
ストロークには、人の心をあたたかくするものもあれば、傷つけるものもあります。

この図では、ストロークを以下の2つの軸で分類しています:
① 肯定的か?否定的か?
肯定的ストローク:受け取ると“快適・元気になる”もの(例:「ありがとう」「助かったよ!」)
否定的ストローク:受け取ると“不快・傷つく”もの(例:「なんでできないの?」)

② 条件付きか?無条件か?
条件付きストローク:特定の「行動」に対して与えられるもの(例:「この仕事、よく頑張ったね!」)
無条件ストローク:その人の「存在・人格」そのものに与えられるもの(例:「あなたがいてくれるだけで安心するよ」)

2つの軸を組み合わせると以下の4つになります。
① 肯定的・条件付きストローク
例:「この仕事、よく頑張ったね!」(行動を認める)

② 肯定的・無条件ストローク
例:「あなたがいてくれるだけで安心するよ」(存在を認める)

③ 否定的・条件付きストローク
例:「時間を守らないから、怒っているのです」(行動を否定)

④ 否定的・無条件ストローク
例:「お前はダメだ」「何度言ったらわかるの!?」(人格を否定)

この中でも特に注意したいのが、否定的・無条件ストロークです。
これは、相手にも自分にもなるべく使わないようにしたい、心を深く傷つけてしまうストロークです。

心の中にある承認のコップの種類

私は自分自身の価値は他人が決めるものだと思っていた時期を長く過ごしてきました。なので、相手からの言葉や態度をとても敏感に感じていました。

例えば、私から「おはよう」と挨拶した時、相手から挨拶の返事が返ってこなかった時、「何か怒らせるような行動をしてしまったのでは・・・」と不安になり、「私はダメだな」と自分に対して、否定的・無条件ストロークを無意識にしていました。

また、友人に喜んでもらいたいと思って、選んだプレゼントを受け取った表情が私の想像とは違って、喜んでいないように感じてしまい、「嫌われているのかも」と思い込み、やはり「私はダメだな」と自分に対して、否定的・無条件ストロークを無意識にしていました。

このように私は無意識に自分に対して否定的・無条件ストロークを投げかけていました。すると、心にある承認のコップはストレスの貯金がたまり、気分は落ち込み、モヤモヤしたすっきりしない思いをしている時間が長かったように思います。心がストレスの貯金が溜まった状態だと、見える景色は暗く、無気力になり、言葉も態度も投げやりになってしまい、接している家族、友人など全ての人が、私を遠ざけているようになっていました。

コップの中身が、行動を決める。
ストロークのコップに、どんな感情が注がれているかによって、私たちの言動は大きく変わります。

コップに【肯定的なストローク】が多いと、自然にやさしい言葉や笑顔が出てくる。
コップに【否定的なストローク】が溜まっていると、つい人に厳しくなったり、無関心になったりする。

そして大切なのは、この「心のコップの中身」は、自分で注ぎ直すことができるということ。
他人に満たしてもらうことだけに頼らなくても、自分で“やさしいストローク”を注ぐことができるのです。

肯定的なストロークは、自分からも注げる

私たちは、無意識のうちに「評価されて初めて価値がある」と思い込みがちです。
でも本当は、誰かに認められなくても、あなたの価値は変わりません。
存在そのものが大切な「肯定的・無条件ストローク」を、自分自身に注いでみましょう。

今日からできる“ストローク習慣”をご紹介します。

1. 自分にねぎらいの言葉をかける
「今日もよくやってるね」
「本当によく頑張ってるよ、私」
自分の努力を、自分で認めてあげることは、最高のストロークです。

2. 小さなうれしさを拾って、心に注ぐ
「朝のコーヒー、なんだかおいしかったな」
「通りすがりの花がきれいだった」
日常の中の小さな幸せを、コップにそっと注いであげましょう。

3. 「わたし、あのときよくやったよね」と振り返る
あの時、相手の話を最後まで聴いた。
イラっとしそうな瞬間を乗り越えた。
そうやって、自分の愛や配慮に気づいてあげることも、大切なストロークです。

4. 朝晩に“心の声がけ習慣”をつくる
朝:鏡の前で「今日もよろしくね」と微笑んでみる
夜:布団に入る前に「おつかれさま、よくがんばったね」とつぶやく

自分自身にやさしい言葉を使い、「肯定的・無条件ストローク」を与える習慣を作ってみてください。そして、あなたの心の変化を感じてみてください。

満たされた心は、やさしさを広げていく

もし、誰かにきつく当たってしまったとき、
結果がうまくいかなくて落ち込んでしまったとき、
そんなときは、自分を責める代わりに、こう問いかけてみてください。

「今、私の心のコップはどんな状態かな?」

「もしかしたら、さびしかったのかもしれない」
「わかってほしかったのだな」
このように自分の感情にやさしく気づいてあげるだけで、心は少し軽くなります。

そして、少し元気が戻ってきたら、自分の中に、やさしさをひとしずく注いでみてください。

肯定的なストロークが満ちた心からは、自然とあたたかな言葉や笑顔がこぼれます。そしてそのやさしさは、やがてあなたの大切な人たちへと広がっていきます。

あなたが今日、自分にかけるひと言が、明日の誰かを癒すかもしれません。
心のコップ、今日から“やさしさ”で少しずつ満たしてみませんか?

合わせて読んでみてください。

自己肯定感アップの3つの方法を紹介しています。こちらもご覧になってください。

たった一言で自己肯定感が上がる魔法の言葉のご紹介

心の支えとなる言葉を集めました。こちらもご覧になってくださいね。

あなたが「あなたらしく」笑顔でイキイキと過ごせるための魔法の言葉をInstagramで配信中です。

今以上に自己愛を育み、幸せを感じたい方へ

「私はダメだ」から「私は大丈夫!」と自分を信じ、イキイキと毎日を過ごしたいと思っているなら、『28日間で自己愛を育むメールセミナー』を受け取ってみませんか?

このメールセミナーでは、「うわぁ。」と感じるマイナスな出来事と遭遇した時、自分を責めず、相手を責めず、『私は大丈夫!』と自分を信じ、最善の行動ができることを目指しています。こちらもご覧になってくださいね。

この記事を書いた人

株式会社Unleash

矢島 有子

相手のために一生懸命頑張って行動しているのに『幸せじゃない・・』と思 っている人に、『相手のため』を『自分のため』に変えることによって得ら れる変化を提供していきます。

「わたし」らしくを、学ぼう

プライバシーポリシー 運営会社

Copyright © hitonokoto

Supported byUnleash