最終更新日 2026年5月24日
こんにちは、矢島です。
ひとのことでは、「わたし」らしく、笑顔でイキイキと過ごせるための学びの情報を発信しています。
「ちゃんと伝えたはずなのに、なぜか伝わっていない…」
そんなコミュニケーションのすれ違いを感じたことはありませんか?
仕事でもプライベートでも、
人間関係のストレスの多くは「伝え方」や「受け取り方」のズレから生まれます。
今回は、私自身が経験した出来事をもとに、
コミュニケーションのすれ違いが起きる原因と、その解決方法についてお伝えします。是非、参考にしてみてくださいね。
目次
「出発しました」という言葉の裏側にあった二つの景色

ある日、母と一緒に外出する予定がありました。A駅から乗る母と、B駅から乗る私。目的地はC駅です。過去に2度ほど同じ電車に乗ってC駅まで行ったことがあったので、今回も「当然、同じ電車で合流できるだろう」と思っていました。
母から「今どこ?」と連絡が来たとき、私はすでに“同じ電車に乗る”という前提でB駅に向かっていました。その後、母から届いたメッセージは、たった一言。
「出発してしまいました」
私はそれを見て、瞬時にこう判断しました。「ああ、母は予定の電車に乗り遅れて、まだA駅にいるのだな」と。そこで私は、母と同じ電車に乗ろうと、1本後の電車に乗ることにしました。
ところが、実際に起きていたことは全く違いました。
母は、私が乗ろうとしていた電車に、「すでに乗っていた」のです。
つまり、本当は同じ電車に乗れていたはずなのに、私の「判断(思い込み)」によって、物理的なすれ違いが起きてしまいました。
合流した瞬間に見えた「前提」の崩壊

目的地の改札で母と合流したとき、「やっぱりいつもの電車に乗っていたんだね」と言いました。すると母は、不思議そうな顔をして、こう答えました。
「やっと意味がわかったわ。私は『今乗っている電車が駅を出発した』という意味で送ったのよ」
この瞬間、視界がパッと開けるような感覚がありました。私と母は、同じスマホの画面で同じ「出発しました」という5文字を見ながら、全く別の世界にいたのです。
私の世界: 「母が電車に乗り遅れた」=駅に取り残された母をイメージした。
母の世界: 「電車が駅を出発してしまった」=娘を待たずして電車に乗ってしまった。
私たちは、自分が見ている景色が「正解」だと信じて疑いません。しかし、このエピソードが示す通り、言葉は受け取り手の「前提」によって、180度違う意味に書き換えられてしまうのです。
なぜ「わかってほしい人」ほど伝わらないのか?

「わかってほしいのに伝わらない」という悩みは、特に親しい関係性において深刻です。これにはいくつかの心理的な罠が関係しています。
- 透明性の錯覚
私たちは、自分の考えていることや感情が、相手に透けて見えていると思い込む傾向があります。「これだけ一緒にいるのだから、私の意図は伝わっているはずだ」という期待です。特に身近で大切な相手ほど期待値は高くなります。しかし、実際には言葉にしない限り、相手はあなたの脳内を覗くことはできません。 - 確証バイアス
人は、自分の持っている先入観や仮説を裏付ける情報ばかりを集め、それ以外の情報を無視してしまう性質があります。私は母に対して「のんびりしているところがある」と決めつけてしまっているところがあります。だからこそ、「出発した」という言葉を「乗り遅れてしまった」と思い込んでしまいました。 - 非言語から汲み取ろうとする文化の限界
日本は世界でも有数の「言わぬが花」「空気を読む」文化です。しかし、価値観が多様化している現代では、家族であっても「非言語」が共有されているとは限りません。「出発した」という言葉一つとっても、どの電車かという主語を省くことで解釈の余地が無限に広がってしまうのです。
マネジメント経験から学んだ「事実」と「解釈」の切り分け
私は20年間のマネジメント経験の中で、数多くの「言った・言わない」「わかっていると思った」というトラブルを見てきました。 そこで活用してきたのが、認知行動療法の考え方を取り入れた「事実と解釈の切り分け」です。
「解釈」: 母は乗り遅れたのだ。私は1本後で行くべきだ。
この「解釈」の部分に、自分の不安や過去の経験、相手への固定観念が入り込みます。もし私が「これは私の解釈かもしれない」と一瞬でも立ち止まることができれば、次のような行動が取れたはずです。
関係性をデザインする「確認」の具体的な技術
すれ違いを最小限にするために、3つの具体的なコミュニケーション技術をお伝えします。
STEP 1:主語と状況を補完する「オウム返し」
相手の言葉が曖昧なときは、自分の解釈をセットにして返します。
「出発したっていうのは、『今電車に乗っている』ってこと? それとも『駅にいない』ってこと?」
たったこれだけの確認で、数時間のムダと、その後の気まずい沈黙を回避できます。
STEP 2:アサーティブな表現を心がける
相手を責めるのではなく、「私はこう受け取ったけれど、合っているかな?」と自分の受け取り方を主語にして伝える(Iメッセージ)ことが大切です。 「あなたの言い方が分かりにくい」と責めるのではなく、「私は乗り遅れたと勘違いしちゃった」と伝えることで、相手も「次はこう言おう」と協力的な姿勢になってくれます。
STEP 3:丁寧な言葉を選ぶ
大切な約束や、ミスが許されない仕事の場面では、あえて「外国人や子供に伝えるなら?」という視点で言葉を選びます。「10時出発」ではなく「10時00分に、〇〇駅の改札前で、電車に乗った状態で集合」といった具合です。丁寧すぎる確認は、相手への敬意でもあります。
すれ違いは「悪」ではない

最後に、今「伝わらない」と悩んでいるあなたに伝えたいことがあります。
すれ違いが起きることは、決して悪いことではありません。むしろ、それは「お互いの違いを認識するチャンス」です。母が「やっと意味がわかった」と言ったとき、私たち親子は新しい共通言語を手に入れました。次からは、もっと正確に状況を伝え合えるようになると思います。
コミュニケーションの目的は、一言一句を完璧に一致させることではありません。ズレが生じたときに「どうしてズレたんだろうね?」と笑い合い、答え合わせをしながら、二人の間の「関係性」をゆっくりと編み直していくこと。
「わかってほしい」という強い願いを、少しだけ「確認してみよう」という好奇心に変えてみてください。
あなたの言葉が、大切な人に優しく、そして正確に届くようになることを願っています。
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